アレルギー性鼻炎は、原因物質(アレルゲン)の種類によって2つに分類されます
日本で花粉症の原因となるのは、スギ花粉がもっとも多いですが、その他ヒノキ、ブタクサ、ヨモギなど様々あります。花粉症患者さんは年々増加しています。近年では低年齢化が進み、5歳未満での発症も多くなっています。
季節にかかわらず一年を通して存在する、ダニやカビ、ネコやイヌなどに対するアレルギーが原因で起こる鼻炎です。なかでもダニは日本人にとって最大のアレルゲンです。
花粉症に比べて喘息やアトピー性皮膚炎を合併する割合が高くなっています。喘鳴や皮膚のかゆみを伴うことが多くあります。
日本国民の約25%がスギやヒノキ花粉症と言われています。なんと日本人の4人に1人はスギやヒノキ花粉症であり、もはや国民病とも言われています。
ここ10年間で約10%も増えており、今後も増加する可能性があると考えられています。
自然治癒(何も治療しなくて、自然にスギやヒノキに対するアレルギー体質が体からなくなってしまうこと)は少なく、数%と言われています。
一度発症すると95%程度の方は毎年のようにスギやヒノキ花粉症に悩まされることとなります。
初めて花粉症を発症するとき、そのほとんどの方は突然発症します。
去年まで全く問題なかった方が今年3月くらいに突然、くしゃみ、鼻水に襲われます。
患者様がどれくらい花粉症の症状に悩まされているかを把握し、患者様それぞれのライフスタイルに合わせて治療方針を考えています。
花粉が飛散する前から治療を開始する方法です。
初期療法の効果・利点
花粉を繰り返し浴びて鼻の粘膜が過敏になると、ごく少量の花粉でも強い症状が現われるようになり、薬を適切に使っても改善させるのは徐々に困難になってきます。
そこで、症状が出現する前から薬を服用して、鼻の粘膜が過敏になるのを抑え、症状をコントロールしやすくする初期療法が行われます。
初期療法の開始時期は、飛散開始予測日の1~2週間前頃が望まれます。基本的には1月末から2月初旬の間に初期療法を開始するとよいでしょう。
花粉症を完全に治す薬はありません。しかし、症状を軽くするために飲み薬や点鼻薬が使われます。
「抗ヒスタミン薬」の飲み薬は、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどを軽くする効果があります。花粉の飛散量や症状の経過に応じて最適な薬を使用します。
1日1回、舌の下にチュアブル錠(口の中に入れると唾液を含んですぐに溶けて無味・無臭の錠剤)を置いて1分間保持にして内服します。4年間継続します。一般的に8割程度の方が有効と言われています。重症の気管支喘息の方やアトピー皮膚炎の方は副反応が出ることが多くあまりお勧め出来ません。
主に徳山中央病院に紹介させていただいております。